市住建委による『上海市プレキャスト構造コンクリート工事施工安全管理規定』の発行について
WeChat連携 · 小纬 · 2025-04-29
以下の文章は「上海住宅都市農村建設管理」より転載したものである。
本市のプレキャスト一体化コンクリート構造工事の施工安全管理を強化し、事故の発生を防止して人民大衆の生命・財産の安全を保障するため、上海市住宅都市農村建設管理委員会は「上海市プレキャスト一体化コンクリート構造工事施工安全管理規定」を制定した。ここに関連事項を次のとおり通知する。
第一条(目的・根拠)
本市のプレキャスト一体化コンクリート構造工事の施工安全管理を強化し、事故の発生を防止して、人民大衆の生命・財産の安全を保障するため、「建設工事安全生産管理条例」及び関連する技術基準に基づき、本市の実情に即して本規定を制定する。
第二条(適用範囲)
本規定は、本市の行政区域内で新築・改築・増築される建築物工事及び都市基盤施設(交通類を除く)工事のうち、プレキャスト一体化コンクリート構造工事によるプロジェクトに適用する。
第三条(管理部門)
上海市住宅都市農村建設管理委員会は、本市のプレキャスト一体化コンクリート構造工事の施工安全に関する総合管理を担当する。
上海市建設工事安全品質監督総センターは、本市のプレキャスト一体化コンクリート構造工事の施工安全に関する具体的な監督・管理を担当する。
各区の建設管理部門及び各特定地区の管理委員会は、それぞれの行政区域内におけるプレキャスト一体化コンクリート構造工事の現場安全に関する日常的な監督・管理を担当する。
第四条(四つの制度・一つの推進)
プレキャスト一体化コンクリート構造工事の施工では、施工詳細設計、専門施工計画、吊上げ許可証、資格者従事などの制度を実施する。
(一)施工詳細設計制度。ヤードの補強、部材保管用の架台、部材の吊上げ点、施工用設備・機械の躯体への取付け、仮設支保工の床スラブ支持箇所、付帯設備など、工事の構造安全に関わる方案(計画)は、設計機関の核定(確認)を受けなければならない。
(二)専門施工計画制度。プレキャストコンクリート構造の施工に先立ち、国の現行の基準・規範に基づくとともに、設計図書及び現場の安全防護・環境保護の要求を踏まえて専門施工計画を作成しなければならない。新技術・新工法・新材料・新設備の採用により施工の安全に影響を及ぼすおそれがあり、かつ規範・基準の根拠がない場合には、規定に基づき専門家による論証を組織しなければならない。
(三)吊上げ許可証制度。プレキャスト部材の据付けのための吊上げを開始する前に、施工機関と監理機関は、吊上げ作業の安全生産対策・条件などについて全面的な検査を行い、「吊上げ許可証」を取得した後でなければ据付け工事を実施してはならない。
(四)資格者従事制度。現場の作業員は、規定に基づき相応する特殊工種の資格証書を所持しなければならない。
(五)安全管理へのBIM、IoT、AR、AIなどの技術適用を推進する。BIM技術を活用して、複雑な三次元構造の型枠組み立て・脱型シミュレーション、プレキャスト部材の複雑な接合部(ノード)の干渉及び据付け工法のシミュレーション、吊上げ設備のブーム経路・空間稼働シミュレーションなどを実施し、施工の安全性を高めることを奨励する。
第五条(発注者の責務)
発注者は、次に掲げる主要な責務を履行しなければならない。
(一)施工詳細設計制度に基づき、施工機関、設計機関、部材生産機関などを統一的に調整し、それぞれの施工詳細設計及びそれに対応する安全管理責任を明確にさせる。
(二)プレキャスト部材の搬送・荷下ろし、ヤードの補強、部材据付けなどの特長に基づき、安全生産・文明施工対策費用を合理的に確定しなければならない。
(三)プレキャスト部材の生産進度と現場の工期進度の調整を担当するとともに、総括施工機関と各専門下請機関との施工進度及び業務上の連携を調整する。
(四)プレキャスト建築の施工特長に基づき、設計機関、施工機関、監理機関などの参画機関を組織し、危険性が比較的大きい分部・分項工事や施工安全上の重要な箇所について検査を行う。
(五)設計期間や施工工期を恣意的に短縮してはならない。
第六条(設計機関の責務)
設計機関は、次に掲げる主要な責務を履行しなければならない。
(一)設計図書においては、部材の吊上げ点、施工用設備・機械の取付け点、緊結点(ラッシング点)などの要素を考慮し、それに対応する安全管理措置を明確にしなければならない。
(二)施工詳細設計制度に基づき、工事の構造安全に関わる施工方案(計画)を核定(確認)しなければならない。
(三)設計図書及び現場の実情に基づき、現場指導・技術説明(図面説明会)を行う。
第七条(総括施工機関の責務)
総括施工機関は、次に掲げる主要な責務を履行しなければならない。
(一)プロジェクトマネージャーの現場帯班(立会い)制度を厳格に実施し、「現場施工安全生産管理規範」に基づいて各職位の安全に関する責務を徹底する。
(二)プレキャスト建築の施工特長に基づき、施工詳細設計と連携させて専門施工計画を作成する。論証が必要な場合には、規定に基づき専門家による論証を組織する。
(三)総括・下請契約において、プレキャスト部材の輸送、機械設備の維持管理などの安全責務を明確にし、各下請機関が相互に協力・連携するよう調整・督促する。
第八条(監理機関の責務)
監理機関は、次に掲げる主要な責務を履行しなければならない。
(一)プレキャスト施工の特長に応じ、監理実施細則を作成し、監理の重点と要求事項を明確にする。
(二)プレキャスト部材の現場搬入時の受入検収に関する審査を強化する。
(三)吊上げ作業の安全生産対策・条件に対する監視・管理を強化する。
第九条(プレキャストコンクリート部材生産機関の責務)
プレキャストコンクリート部材の生産機関は、次に掲げる主要な責務を履行しなければならない。
(一)プレキャスト部材の吊上げ点、施工用設備・機械の取付け点に関する専用の隠蔽工事受入検収記録を提供する。
(二)プレキャスト部材の吊上げ点、施工用設備・機械の取付け点、仮設支保点の製品保護を確実に行い、損傷させてはならない。
(三)プレキャスト部材の吊上げ点、施工用設備・機械の取付け点、仮設支保の各箇所に相応の標識を付す。
第十条(作業員の責務)
作業員は、次に掲げる主要な責務を履行しなければならない。
(一)安全操作規程を厳格に遵守する。
(二)資格者従事制度を厳格に実施する。
(三)据付け作業に従事する作業員は、個人用の安全防護用品を完備しなければならない。高所作業では5点式安全帯を着用し、確実に掛止するとともに、高掛低用(高所に掛けて低い位置で使用)を徹底する。定期的に健康診断を受け、自己防護を強化する。
第十一条(専門施工計画の作成要件)
専門施工計画には、次に掲げる主な内容を含めなければならない。
(一)プレキャスト部材の保管・搬送・吊上げ。すなわち、現場における積み卸し・保管・搬送、吊上げ方式と経路、部材ヤードの地耐力の計算、吊上げ設備の選定と吊上げ治具の設計、部材の吊上げ点・タワークレーン及び工事用昇降機の躯体取付け点などの設計。
(二)高所作業の安全防護。すなわち、端部(スラブ縁)での部材据付け、接合部の現場打ちコンクリート、製品保護・補修などの作業に際して講じる防護措置、ならびに交錯作業の安全防護など。
(三)専用作業台、足場、垂直はしご、吊り足場(ゴンドラ)などの施設、およびそれらの取付け設備。
(四)部材据付けのための仮設支保工システム及びその支持地盤の支持力など。
第十二条(プレキャスト部材のヤードその他の要件)
プレキャスト部材のヤードは、次に掲げる要件を満たさなければならない。
(一)プレキャスト部材には専用のヤードを設置しなければならない。部材保管区域には隔離用のフェンスを設置し、関係のない人員・材料・設備などが立ち入ってはならない。
(二)プレキャスト部材の種類に応じて適切な保管方式を選択し、保管段数を規定しなければならない。部材間には確実な当て木(支承材)を設置する。ラック(棚)に積み置きする場合には、ラックについて力学計算を行わなければならない。
(三)プレキャスト部材ヤードの選定にあたっては、垂直搬送設備の吊上げ半径、工事用仮設道路の配置、荷下ろし車両の停車位置などの要素を総合的に考慮し、可能な限り当該建築物の周辺に設置して、交錯作業を回避しなければならない。
(四)プレキャスト部材の現場搬入時には、部材の品質保証書を照合するとともに、吊上げ点の隠蔽工事受入検収記録、コンクリート強度などの関連内容を確認し、吊上げ点及び部材の外観を検査する。
(五)ヤード、ラック、高所作業用の専用作業台、足場、吊り足場などの補助施設、ならびにプレキャスト部材据付け用の仮設支保工システムなどは、受入検収に合格し、検査合格表示(掲示)を行って初めて使用に供することができる。
(六)吊上げに使用するワイヤーロープ、チェーンブロックなどの吊上げ用具は、使用頻度に応じて点検頻度を増やし、点検結果に基づき定期的に交換しなければならない。自作したワイヤーロープの接続部の使用は厳禁とする。設計根拠のない自作の吊上げ索具の使用は厳禁とする。
第十三条(監督管理)
市・区の建設工事監督機関は、プレキャスト建築工事の施工特長に応じて、次に掲げる監督業務を重点的に実施する。
(一)プレキャスト建築工事は施工の連続性が高いという特長を踏まえ、監督を強化し、参画各機関の安全責務の遂行を督促する。本規定に違反し、重大な安全上の危険要因が存在する場合には、一部工事の一時停止・是正を命じ、深刻な場合には全面的な工事停止・是正を命じなければならない。
(二)プレキャスト一体化コンクリート構造工事は、市・区両レベルの建設行政主管部門による巡回検査の重点対象とする。
第十四条(違反への対応)
プレキャスト一体化コンクリート構造工事の施工安全管理は、安全生産標準化及び動態評価(動的考核)に組み入れる。規定に違反した関係する責任機関又は個人に対しては、約談(呼び出し指導)、記点などの行政措置を実施する。法令・法規に違反する行為については、現行の法律・法規に基づき相応の行政処罰を行う。
第十五条(附則)
プレキャスト一体化コンクリート構造工事の施工安全は、本規定を執行するほか、現行の法律・法規・規範・基準に適合しなければならない。
第十六条
本規定は2025年5月1日から施行し、有効期限は2030年4月30日までとする。
END
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